黙々とモノづくりに没頭できる場所

業務内容は、主に社内からの依頼対応。備品の修理やこんなものを作ってほしいなどの依頼に応えます。取材時は、各工場に置くリサイクルボックスを製造中でした。新聞・雑誌・段ボールなど地域の住民の方がゴミの日以外でも持ち込んで処分できる、便利な資源回収スポットです。その材料はというと、なんと工場内でほとんど揃うとのこと。回収した廃材をリサイクルして製造。どれを使用してどんな風に作ろうか？あなた次第！自分のアイデアで好きなように作れます。モノづくりが好きで、手を動かすことに喜びを感じる人。職人気質で、一人で黙々と作業するのが好きな人。自分のペースで仕事を進めたい人。そんな方にピッタリのお仕事です。

作業が楽しくて、気づいたら勤続46年

現任の野口さんの引退に伴う、後任者の募集です。業務は一人での対応ですが、入社後は慣れるまで野口さんにレクチャーを受けて業務を覚えます。野口さんは「しっかりサポートします。一緒に考え、アイデアを出し合いましょう」と話します。元々、料理人だった野口さんは実家がある高鍋へUターンし、28歳から井上商店に勤務。好奇心旺盛で、回収された物が解体される様子を見るのに毎日会社へ行くのが楽しみで仕方なかったそうです。そして、仕事に慣れてくると「作業が楽しかった!工場内のがれきの山に宝物がたくさんあるし、自分のアイデアで好きなように作れるから」。そう語る野口さんの瞳はキラキラと輝いていました。

井上商店でのセカンドライフ・セカンドキャリア

井上商店の従業員は、社長をはじめ異業種から井上商店へ、そして他県から高鍋へ移住という選択をされている方が少なくありません。自分の手で、自分のリズムで、良い仕事を積み重ねていきたい。誰かの役にたつものを作りたい。モノづくりを通して、「自分らしく働く新しい暮らし」をここではじめませんか？

《野口さんのこぼれ話》

「俺の好奇心、ロレックスより高級なんですよ」
若い頃、先輩からロレックスの腕時計をもらったんです。しばらく使ってたら、ある日止まっちゃって。
「えっ？ロレックスって止まるの？」って。高級品でも止まる。人生と一緒。で、俺の好奇心が爆発して「中、どうなってんのかな～」って分解しちゃったんです。ロレックスを。素人が。

開けた瞬間、もうね、銀河。歯車が宇宙みたいに並んでて、「あ、これは無理」戻せない。説明書もない。YouTubeもない。時計屋に持っていったら「これは……ロレックスじゃなくて、もう”思い出”ですね」って。結果、ロレックスは只の金属の塊に。
『好奇心があればロレックスも分解する。モノづくりの世界へようこそ』（野口さん談。ネタ風にアレンジしてお伝えしています）